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ましろ第33話

 校門前の駐車場に連れられた。母は、一台の赤いフィットに声を掛けた。窓が開くと、女の人が母に話した。

「明子と絵里奈ちゃんと真樹くんと満里奈ちゃんの4人だね。じゃあ、乗って。」
私たちは女の人に、「よろしくお願いします。」と言って、フィットに乗り込んだ。私たち兄弟三人は後ろで、母は助手席だった。

「紹介が遅れたね。今日面瀬川中まで運転してくれるのは、同じ看護学校だった結子(ゆいこ)さんです。」

母が言うと、結子さんはよろしくねと言って、エンジンをふかした。

「そう言えば、今日は真樹くんの合格発表だったね。どうだったの?」

「北原に無事合格しました!」


この頃の弟にしては珍しく、嬉しそうな声で答えた。

「良かったねえ。いっぱい勉強して、いっぱい部活してね。何部に入るの?」

「硬式か軟式かは決めていませんが、テニス部に入りたいです。」

弟は、結子さんの質問に、にこやかに答えた。


――どうか、面瀬川中で 無念な姿のお父さんに会わせないで。

私は神に祈った。私も父の死を簡単に受け入れられない。ましてや、祖父母と残酷な別れ方をした弟には、なおさら受け入れづらい。


車がマックスを通り抜け、バイパスの出口辺りにさしかかった。見慣れた景色はそこになく、邪魔をするものもないので、海が見える。青色が濃い感じがした。ガレキが散乱している。ここはもう、地獄の入口のようだった。


サイドトーク:私が面瀬の光景を目にしたのは、震災から19日経った3月30日。見慣れた景色はなく、ガレキが広がり、小さい頃行っていた服屋さんも無残な状態でした。

モテるにはどうしたら良いですか?メイクやファッション、いろんな面からのアドバイスお待ちしております(笑)。

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